2005年を彩った10枚
いつのまにか2006年になってました(笑)遅くなりましたが発表させていただきます。
当初は去年初めて聴いたアルバム以外のよく聴いたアルバムも入れようと思っていましたが、それも視野に入れると2006年中にも発表できないんじゃないか?(苦笑)とか思えてきたので、前回『『今年あなたの人生を彩った10枚』 ノミネート』で挙げたものからだけにしました。
まず、あのエントリーを見ながら印象に残っているものを選んだらここまで絞れました。
ここから本当にヘビー・ローテーションだったもの、良作と思ったものを10個選びました。ではコメント付きでどうぞ。*順番は上の並び順で好きな順ではありません。
"Silent Alarm" - Bloc Party
聴き始めは「後半失速気味?」と思ったんですが、聴き込めば聴き込むほど「あれ?全曲良い?」とズッポリハマってしまい、結局一年中ヘビー・ローテーションでした。まだ EP しか出ていない頃からフル・アルバムのリリースを待ちわびていたバンドだったというのも影響していると思います。
でも周りの友人に勧めてもあんまり反応はよくなかったですね。自分の場合はロックだけじゃなくダンス・ミュージックも結構好きってのがハマった理由かもしれません。友人・知人には結構ジャンルが偏ってる人多いんで。てか、自分が雑食過ぎっすね(笑;)
アルバム未収録の "Two More Years"(視聴)もオススメ。(ヴァージョンによっては収録されてます)
"Frances the Mute" - The Mars Volta
これを外して2005年を語る事はできません。今でもレコード・ショップの試聴機で1曲目 "Cygnus....Vismund Cygnus" を聴いてアドレナリンが出まくった感覚を鮮明に記憶しています。
1stアルバム『De-Loused in the Comatorium』はまだ比較的多くのリスナーに受け入れてもらえる音だったと思うんですが(リック・ルービンがプロデュースしたことも関係してるはず)、この2ndで「聴けないやつは知らん!」と突き放したような気がします。
「ロックという枠には収まらなくなった」というんですかね。他にもそんなバンドは星の数ほどいますが、昔から(ATDIの頃から)のファンもいて、1stでかなりの枚数を売り上げたバンドがこんな音を出すってのはやっぱ事件だったかなと。”漢”を感じました。
"L' Via L' Viaquez" でのジョン・フルシアンテ(John Frusciante)のギターは何回聴いても悶絶ものです(このライブのはまたさらにスゴい)。
"Curtains" - John Frusciante
2004年~2005年に現代ミュージシャンでは考えられないような「6連続リリース」という脅威的なペースで発表された作品の最後を締めくくったアルバム。他の6連作シリーズのものとは一線を画す、全編アコースティック(最後はピアノ弾き語り)な曲で、ベースまでアップライトというのにジョンの拘りが垣間見える。
ビデオ・クリップも制作された "The Past Recedes"(視聴)をはじめ、涙なくしては聴けない珠玉の名曲の数々。オーバードライブされたギターに隠されたジョンのもう一つの顔がここに。このアルバムが気に入ったなら『ブラウン・バニー [SOUNDTRACK]』に収録されている曲や『DC EP(イアン・マッケイも参加)』なんかもいけるはず。
関連リンク: ジョン・フルシアンテのソロ作品
"Good News for People Who Love Bad News" - Modest Mouse
去年はブログを始めたこともあって色んなアーティストと出会うことが出来ました。彼らもその中の一つです。
『モデスト・マウスの紹介記事』でも書いたように、彼らと出会ったのは『The Fruit That Ate Itself』に収録されている "Dirty Fingernails" をたまたま聴いたからでした。それからしばらくしてまた偶然にこのアルバムに収録されている "The World At Large"(試聴)を聴いて思いっきりツボにハマってしまいました。
この曲はあまりモデストらしい曲とは言えませんが、この曲を聴いたから他の曲を色々聴いてみたいと思ったわけで、自分にとってはとても重要な曲です。目を閉じて聴くとすごく良いです。
"Plans" - Death Cab for Cutie
メジャー・デビューするってことで一抹の不安を抱いていたんですが、やってくれました。捨て曲一切なし。5枚目でこのクオリティーってなんなの?むしろ上がってる?
今年出たアルバムで一番色んな人に薦めたいのはコレ(マーズ・ヴォルタを薦めても理解してくれる人少ないし)。順位を付けるとしたら『Frances the Mute』と同率首位です。系統が違うんで優劣をつけるのは難しいですね。
全部良い曲だけどあえて選ぶなら、1,4,5,9,10 が特に気に入っています。
"Howl" - Black Rebel Motorcycle Club
これが発売されたころに色んなブログで取り上げられていたので、オフィシャルサイトでシングルを試聴して「なかなか面白そう」と思い全曲聴いてみたら、シングル以外の曲がモロ好みの音でハマりました。
このアルバムはコンセプト・アルバムみたいな感じで、今までのアルバムとは少し違います。後で1st、2ndを聴いてみましたが特に琴線に触れる事はなかったです。なので次のアルバムはちょっと心配。この路線を発展させたような音楽なら良いんですが。
2,5,7,8,12 が好き。レビューも書きました。
*いまは www.myspace.com/blackrebelmotorcycleclub で試聴できます。
"STARS OF CCTV" - HARD-Fi
久しぶりにこんな個性的な曲がてんこ盛りなアルバムを聴きました。全曲シングル・カットできるんじゃない?って思えるようなキャッチーな曲ばかり。若いからかなぁ、テンションが高い。そこに一曲だけバラードがあってそれがまた良い。
ただ、それだけに2ndのジンクスが心配ですね。このアルバムで色んなジャンルやっちゃってるんで、次のアルバムはどういう攻め方をするのか、難しいところだと思います。これが3枚目くらいだったらやりやすかったと思うんですけど。
先日たまたま近くのタワレコにインストア・イベントに来ていたので見に行ってきました。その時のミーハーなレポもあります。レビューも書きました。
"And the Glass Handed Kites" - Mew
『Frances the Mute』に次ぐ衝撃を受けたアルバム。「久しぶりに会った甥っ子が不良になってた」ような感覚(そんな経験はないが)。「あんな可愛らしい顔してた子がねぇ~」という隣近所のおばさんの声が聞こえてきそうです。
でも根っこの部分はやっぱり変わっていない。ちゃんと話せばわかる子なのよ。
Mew は前作のクオリティーの高さに負けることなく面白いアルバムを作ってきて、次のアルバムに期待を抱かせる内容にしてきました。地力があったということか。
"Red" - King Crimson
「なんで今これやねん」と思わず突っ込みたくなるとは思いますが、去年まで聴いた事なかったんです。
クリムゾンてなんでか聴いてないアルバム多くないですか?ロバート・フィリップの感覚に追いつくには時間がかかるってことかな。まぁこのアルバムの場合はたまたまです。聴いたら普通にイメージ通りのクリムゾンでした。
こういう名盤をも超える作品を作ってやるって気持ちで今のアーティストも頑張って欲しいです。
"Sleeping People" - Sleeping People
そして最後は彼ら。これは最近友達に貸してもらって聴きました。今年はこういう音楽を中心に取り上げていこうかと思います。いま自分の中で一番熱い音楽はこういう感じです。
同じ部類に入るのは Battles 辺りでしょう。どちらのバンドにも共通しているのが色んなバンドのメンバーが吸収・合併して出来上がったということ。こちらの世界でも再編成が時流になっているようです。その為スキルが半端ない。
今のところ Battles の方が「繰り返しから脱却するときの気持ちよさ」を体感できる分、ハマり度は上です。しかしまだちゃんとアルバムで聴いていないので彼らを挙げておきます。
Battles は2月に Warp Records より、いままでの EP をまとめたアルバムをリリースする予定です。また年内中にフル・アルバムもリリースする予定。
Battles について詳しく知りたい人は knock さんのブログ、We have BATTLES in our lives. へ。
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